4月~6月期の新型コロナウイルス感染症の影響/診療別
令和2年は新型コロナウイルス感染症に大きく左右された年となりました。特に4月・5月は多くの医療機関が受診者数の激減を経験し、経営維持のためのさまざまな施策も実施されています。
この影響の度合いが数値的に把握できる統計結果と分析が、先日、厚生労働省の社会保障審議会医療保険部会で公表されました。
これは、厚生労働省の月次報告「医療費の動向(メディアス)」より、感染拡大の影響が特に顕著となった令和2年4月~6月の受診動向結果をまとめたものです。
今回は、診療別の医療費の伸びに注目したいと思います。
■ 医療費全体の伸び(対前年同月比)
- 4月:▲8.8%
- 5月:▲11.9%
- 6月:▲2.4%
ご覧のとおり、いずれの月も減少しました。特に、移動制限が出された4月と5月が10%程度の減少、と顕著な結果となっています。
診療別では、以下のとおりです。
■ 診療別-医療費の伸び(対前年同月比)
□入院
- 4月:▲6.5%
- 5月:▲10.1%
- 6月:▲4.0%
□入院外
- 4月:▲13.7%
- 5月:▲15.4%
- 6月:▲2.6%
□歯科
- 4月:▲15.3%
- 5月:▲15.8%
- 6月:▲0.2%
□調剤
- 4月:▲3.1%
- 5月:▲8.7%
- 6月:0.1%
調剤が他の診療よりも減少幅は少ないですが、処方せん枚数の減少幅が入院外のそれと近似値となっていることから、長期投与による影響があるのではないかと考えられます。
詳細のデータは、以下のサイトで公開されています。
厚生労働省「第131回社会保障審議会医療保険部会(ペーパレス) 資料」
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