IT導入補助金2023
今回は、昨年より申請数が急増しているIT導入補助金について、本年度の概要を確認します。
医療業界では、電子カルテシステムにオンライン資格確認、サイバーセキュリティの義務化、そして電子帳簿保存法の改正など、大きな変化が続いています。
福祉業界においても、行政手続きのオンライン化や様式の標準化への対応だけでなく、業務効率化や個人情報保護の観点からも、IT化は大きなテーマです。
同補助金は中小企業、小規模事業者が対象で、医療機関等や福祉サービス事業者も含まれます。医療法人や社会福祉法人の場合は、常勤従業員300人以下が対象です。
どのツールでもよいというわけではなく、登録されたITツールから選択する必要があります。単独申請の場合、次の枠があります。
①通常枠
- 要件が少なく、最も利用しやすい枠です。
- 医療業界では、電子カルテシステムや電子カルテ対応レセプトコンピュータの導入などに広く活用されています。
- 福祉業界では、訪問介護支援システムや利用者管理ソフト、介護報酬請求ソフト、献立作成や栄養管理等の給食管理ソフト、勤怠管理・給与計算ソフトの導入などに活用いただけます。
- ITツールは7分類されており、1種以上ならA類型、4種以上ならB類型を申請できます。
A類型 | B類型 | |
対象経費 | ソフトウェア購入費・クラウド利用料(最大2年分)・導入関連費 | |
補助率 | 1/2以内 | |
下限額 | 5万円 | 150万円 |
上限額 | 150万円 | 450万円 |
②セキュリティ対策推進枠
- 「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」掲載サービスの利用料を補助する制度。異常の監視や問題発生時の駆け付け、保険がパッケージ化されたセキュリティサービスです。
- この4月からの医療機関等のサイバーセキュリティの義務化に伴い、厚生労働省も同サービスの利用を呼び掛けています。
対象経費 | サービス利用料(最大2年分) |
補助率 | 1/2以内 |
下限額~上限額 | 5万円~100万円 |
③デジタル化基盤導入枠
- 会計、受発注、決済、ECのいずれかの機能が備わったITツールの導入を要件とした制度。
- 他の枠よりも高い補助率が設定されています。
- ハードウェアの購入費用も対象となります。
- 下限額が撤廃されたため、安価なソフトでも利用できるようになりました。
対象経費 | ソフトウェア購入費・クラウド利用料(最大2年分)・導入関連費 | |
補助率 | 3/4以内 | 2/3以内 |
下限額 | 下限なし | 50万円超 |
上限額 | 50万円 | 350万円 |
ハードウェア購入 | PC・複合機等 | レジ等 |
補助率 | 1/2以内 | 1/2以内 |
上限額 | 10万円 | 20万円 |
公募の詳細やスケジュールは、以下のサイトでご確認ください。
「IT導入補助金2023ポータルサイト」
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