今年も夏季賞与の支給時期を迎えます。ここでは事業所規模5~29人の福祉・介護関連業種における、夏季賞与支給労働者1人平均支給額(以下、1人平均支給額)等の推移をみていきます。
厚生労働省の調査結果(※)から、福祉・介護事業者の業種別に1人平均支給額等の推移をまとめると、下表のとおりです。
2022年の状況について1人平均支給額をみると、老人福祉・介護事業と障害者福祉事業は2021年より増加しました。前年から減少した児童福祉事業は、直近5年間で最も低い額となっています。きまって支給する給与に対する支給割合は、すべての業種が1ヶ月未満となりました。支給労働者数割合と支給事業所数割合は、すべての事業で60%台という状況です。
老人福祉・介護事業と障害者福祉事業では1人平均支給額は増加したものの、支給労働者数割合と支給事業所数割合は、前年より低くなっています。夏季賞与を支給しなかった事業所が多かったことがうかがえます。
児童福祉事業では支給事業所数割合は前年とほとんど変わりませんが、支給労働者数割合は高くなっています。1人平均支給額は減少したものの、夏季賞与を支給する労働者数が増えたことがうかがえます。
今年の民間企業の夏季賞与は増加するという予測もありますが、福祉関連業種の夏季賞与はどうなるでしょうか。
(※)厚生労働省「毎月勤労統計調査」
日本標準産業分類に基づく16大産業に属する、常用労働者5人以上の約200万事業所から抽出した約3.3万事業所を対象にした調査です。支給労働者1人平均支給額は、賞与を支給した事業所の全常用労働者についての1人平均賞与支給額です。きまって支給する給与に対する支給割合は、賞与を支給した事業所ごとに算出した、きまって支給する給与に対する賞与の割合(支給月数)の1事業所当たりの平均です。支給労働者数割合は、常用労働者総数に対する賞与を支給した事業所の全常用労働者数(当該事業所で賞与の支給を受けていない労働者も含む)の割合です。支給事業所数割合は、事業所総数に対する賞与を支給した事業所数の割合です。
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