これからの介護サービスには、どのようなものが求められているのでしょうか。ここでは2020年12月に発表された報告書(※)から、今後増えてほしいと思う介護関係の事業所等に関するデータをご紹介します。
上記報告書から、20歳以上の人が、今後10年間で家の周りに増えてほしいと思う介護関係の事業所や施設を、男女・年代別にまとめると下表のとおりです。
全体の回答(総数)では、男女ともに訪問介護・看護サービスやリハビリテーションを提供する事業所(以下、訪問サービス)の割合が最も高くなりました。
男女別にみると、男性では、自宅から通い、デイサービスやリハビリテーションを提供する事業所(以下、通所サービス)が2番目に高くなりました。女性は、医療機能と生活施設の機能を兼ね備えた介護医療院(以下、介護医療院)が2番目に高い状況です。女性はその他にも、通所サービスや通い、泊まり、訪問が一体的に提供される(看護)小規模多機能型居宅介護事業所が30%を超えています。
年代別にみると、20~40代および70代は、男女ともに訪問サービスの割合が最も高い状況です。一方、50代と60代は、男性は訪問サービスの割合が最も高いですが、女性は介護医療院が最も高くなっています。なお介護医療院は、40代以上の女性で30%を超えており、男性に比べて望む割合が高い状況です。
全体的には、訪問・通所サービスが家の周りに増えてほしいと思う割合が高くなりました。加えて女性は、男性よりも自宅以外での介護サービスを望む割合が高いようです。
(※)厚生労働省「平成30年高齢期における社会保障に関する意識調査」
一定の条件で抽出した20歳以上の人約12,000人を対象にした調査です。
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