次期診療報酬改定を目前に控え、具体的な点数等の詳細も明らかになってきました。
今回はこのうち、2月に厚生労働省が開催したオンラインセミナーで示した情報を参考に、マイナ保険証の利用促進を目的に実施される改定の内容についてご案内します。
厚生労働省は、今年2月に行った独自調査結果として、マイナンバーカード保有者の約4割がマイナカードを常に携行していることに注目し、医療機関が受付にて「マイナカードをお持ちですか?」と患者に尋ねることで利用が促進できるとの考えを示しています。
これに後押しされる形で、今年6月よりマイナ保険証利用に係る以下の改定等が実施されます。
- 医療情報取得加算の配点の見直し
- 医療DX推進体制整備加算の新設
- 利用率増加に応じた支援金
2.の「医療DX推進体制整備加算」は、マイナ保険証や電子処方箋を評価するもので、初診で8点(歯科6点、調剤4点)となります。施設要件としては、今年6月からはマイナ保険証の取得情報の使用や利用勧奨、10月からは利用実績を問うものとすることが予定されています。
3.の支援金は、マイナ保険証の利用率が昨年10月から5%以上増加した医療機関等が対象です。
2024年を1月~5月、6月~11月の2期に分け、それぞれのマイナ保険証平均利用率を昨年10月の利用率と比較し、増加量に応じた支援単価(下表)にマイナ保険証総利用件数を乗じた額が支援金として交付されます。なお、2023年10月以降に新設された医療機関等については、2023年10月の平均利用率を0%として計算します。
オンラインセミナーでは、上記のマイナ保険証利用促進のための改定の他、賃上げに関する改定についても詳しく解説されています。以下のサイトにてご確認ください。
[参考]
厚生労働省「賃上げ等に関する診療報酬改定&マイナ保険証の利用促進に関するオンラインセミナー」
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