令和5年度予算における医療・福祉施策の方針は?
来年度の予算編成が始まりました。
まず皮切りとして、7月29日、令和5年度予算の概算要求基準が閣議で了解されました。現在各省庁では来年度の予算要求の作成が進められていますが、この概算要求基準はこれらの要求作成に対し、政府の方針を示すものです。
22年度予算では、高齢者人口の増加に伴い、年金・医療等に係る予算が5,600億円増加し34兆1,000億円となる一方で、各省庁が一定の自由度をもって柔軟に使うことができる「裁量的経費」が10%削減され、14兆9,000億円となります。
出典:財務省「令和5年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針について」
令和5年度の予算の全体像は、同日開催された経済財政諮問会議にて示されています。この中で、医療・社会保障関連について進めていく取組みとして、次の項目が挙げられました。
- 医療・介護・住まいの一体的な検討・改革等地域共生社会づくりの推進
- マイナンバーカードの保険証利用、マイナポータルの利活用拡大をはじめ、マイナンバーの利活用の徹底的な拡大を通じた医療・介護を始めとする公的給付のDX化
- セルフメディケーションの推進、ヘルスリテラシーの向上、インセンティブ付けなどを通じた、予防・重症化予防・健康づくりの推進、利用者負担見直しを含む介護保険の持続性確保
- 給付と負担のバランスの確保、現役世代の負担上昇の抑制、マイナンバーの利活用、後期高齢者医療制度の保険料賦課限度額の引上げを含む保険料負担の在り方等各種保険制度における能力に応じた負担の在り方等の総合的な検討
出典:内閣府 経済財政諮問会議資料「令和5年度の予算の全体像」
各省庁はこの基準を念頭に、8月末までに概算要求を提出します。その内容にも、追って注目していきたいと思います。
参考:
財務省「令和5年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針について(閣議了解)」
内閣府「令和4年第10回経済財政諮問会議」
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