福祉施設等の職員に求められる能力やスキルには、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは今年5月に発表された資料(※)から、福祉施設など(以下、医療,福祉)の企業が労働者に求める能力やスキル(以下、能力等)に関する調査結果をご紹介します。
上記調査結果から、医療,福祉が正社員に求める最も重要な能力等をまとめると、下表のとおりです。
正社員に求める能力等について、医療,福祉では、チームワーク、協調性・周囲との協働力が最も高く61.4%となりました。次いで職種に特有の実践的スキル、マネジメント能力・リーダーシップが高く、どちらも50%以上となりました。回答企業全体(総数)の上位3つの能力等は、医療,福祉と順位は異なりますが、同じものとなっており、業種を超えて正社員に共通して求められる能力だといえそうです。
医療,福祉が正社員以外の労働者に求める最も重要な能力等をまとめると、下表のとおりです。
医療,福祉では正社員と同じチームワーク、協調性・周囲との協働力が76.8%で最も高くなりました。次いで職種に特有の実践的スキル、コミュニケーション能力・説得力が高くなっています。総数では、上位2つは医療,福祉と同じですが、3番目が定型的な事務・業務を効率的にこなすスキルになっています。
同調査によると、正社員の能力開発におけるOFF-JTの費用について、医療,福祉では、今後3年間について増加させる予定が40%を超えています。医療,福祉では職員の能力開発を重視する割合が高くなっています。
(※)厚生労働省「令和元年度能力開発基本調査」
常用労働者30人以上を雇用している企業・事業所および調査対象事業所に属している労働者を対象にした、2019年(令和元年)10月1日時点の状況についての調査です。
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