国の方針に基づき、在宅医療を推進するための取組が進められています。ここでは厚生労働省の調査結果(※)から、在宅医療サービスを行っている一般診療所数をサービスの種類ごとにみていきます。
調査結果から、一般診療所における各年9月中の在宅医療サービス実施状況をまとめると、下表のとおりです。
医療保険等による在宅サービスを実施している2020年の一般診療所は3万5,213施設で、2017年に比べて1,000施設ほど減少しました。サービスの種類別では在宅患者訪問診療が最も多く、2万施設程度となりました。2017年時点で最も施設数が多かった往診は、減少に転じ2万施設を割り込みました。救急搬送診療と在宅患者訪問看護・指導、在宅患者訪問リハビリテーション指導管理も2017年より減少しています。時期的に、新型コロナウイルス感染拡大の影響と思われます。
サービス実施件数は、往診と救急搬送診療が2017年から減少しました。
介護保険による在宅サービスでは、居宅療養管理指導(介護予防サービスを含む)の実施施設数が最も多い状況です。実施件数はすべてのサービスで増加しています。
在宅医療サービスを実施している一般診療所数は、全体の半数以下ですが、次回の調査結果ではどのようになっているでしょうか。
(※)厚生労働省「医療施設(静態・動態)調査・病院報告」
全国の医療施設を対象にした調査です。静態調査は3年に1回実施され、最新データは2020年になります。ここで紹介したデータは2017年と2020年の静態調査の結果によるものです。
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