ここでは、2021年1月に発表された調査結果(※)から、福祉施設等における休日や年次有給休暇に関するデータをみていきます。
上記調査結果から、福祉施設等(以下、医療,福祉)の2019年または2018会計年度(以下、2019年)の年間休日階級別の企業割合をまとめると、表1のとおりです。
医療,福祉では年間休日が120~129日の割合が最も高く、全体の36.4%を占めています。調査産業計も同様に、120~129日の割合が最も高くなりました。ただし医療,福祉は、調査産業計より10ポイント以上低い状況です。
なお、労働者1人平均年間休日総数は、医療,福祉が114.4日、調査産業計が116.0日となっています。
次に、医療,福祉(企業規模30~99人)の労働者1人平均の年次有給休暇(以下、有休)付与日数と取得日数、取得率をまとめると表2のとおりです。
2019年の平均付与日数は男性が16.8日、女性が16.1日となりました。平均取得日数は男性が7.6日、女性が8.8日です。平均付与日数・取得日数ともに、調査産業計より少なくなりました。平均取得率は男性が45.2%、女性が54.8%で、こちらも調査産業計より低い水準です。
男女別では、医療,福祉と調査産業計のどちらも平均付与日数は男性の方が多いものの、平均取得日数は女性の方が多く、平均取得率も高くなっています。
ちなみに同調査によると、医療,福祉では、有休の計画的付与制度(労使協定によって前もって休暇取得日を割り振る制度)がある割合は、35.6%となっています。
休日や休暇は、待遇面で重視されるポイントです。自施設の現状と比べてみてはいかがでしょうか。
(※)厚生労働省「令和2年就労条件総合調査」
日本標準産業分類に基づく16大産業を対象に、常用労働者30人以上を雇用する民営企業(医療法人、社会福祉法人等の会社組織以外の法人を含む)から抽出した企業に対する調査です。数値は2019年又は2018会計年度1年間のものです。割合は四捨五入の関係で100にならないことがあります。
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