マイナ保険証、利用者の声の調査を実施
オンライン資格確認導入の原則義務化に先立ち、医療情報・システム基盤整備体制充実加算が設けられました。これについての調査検証を行うべく、患者・国民の声を広く集めるための調査が実施され、厚生労働省の専門部会でその結果に関する報告がありました。
この調査は今年5月にインターネットにて、年代を人口分布に応じて割り付けた2,000人(マイナンバーカードを健康保険証として利用した直近3ヶ月の受診歴の有無で1,000人ずつ)を対象に実施されました。マイナンバーカードを保険証と一体化している人は全体の61.5%で、直近3ヶ月以内に健康保険証として利用した人は全体の20.7%でした。
結果報告によると、マイナ保険証の利用に対応した医療機関で診療報酬の加算が算定されることを知っている人の割合は、マイナカード受診歴のある人では6割、ない人では4割でした。マイナ保険証利用時により加算点数が低くなることを知っている人の割合は、受診歴のある人では約7割となっています。
出典:厚生労働省「医療情報・システム基盤整備体制充実加算にかかるインターネット調査について(結果報告)」p.4-5
マイナ保険証のメリットの認知度の調査結果は下図のとおりです。全体として少なくとも1つ以上のメリットを認知している人は5割弱で、マイナ保険証による受診歴のある人の間でも約3分の1がメリットを認識できていないことが分かります。
出典:厚生労働省「医療情報・システム基盤整備体制充実加算にかかるインターネット調査について(結果報告)」p.7
このうち最も認知度が高いのは「複数の医療機関で処方されている医薬品の重複や飲み合わせの問題等が分かり処方を調整できること」ですが、これについては年代が高いほど認知度が高いとの結果も出ています。
調査結果の詳細は、以下のホームページでご覧いただけます。
厚生労働省「医療情報・システム基盤整備体制充実加算にかかるインターネット調査について(結果報告)」
参考:
厚生労働省「中央社会保険医療協議会 総会(第547回)診療報酬改定結果検証部会」
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