令和4年度第2次補正予算/新型コロナウイルス感染症対策関連の支援策
令和4年度第2次補正予算が成立しました。この中から、医療・福祉支援策について、順にご紹介します。今回は、新型コロナウイルス感染症対策関連の支援策についてです。
新型コロナウイルス感染症対策と、コロナ禍の影響への支援策として、今回の補正予算には次のような施策が含まれています。概ね、これまでの施策を引き継ぐ内容です。
- 新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金による支援 1兆5,189億円
- 新型コロナワクチンの接種体制の確保 7,526億円
- 新型コロナワクチンの確保 4,750億円
- 感染拡大に備えた抗原定性検査キットの確保 863億円
- 水際対策を着実に実施するための検疫体制の確保 592億円
- 感染症拡大等に備えた医療用物資の備蓄 454億円
- 新型コロナウイルス感染症療養患者への薬剤交付支援 1.3億円
- プレパンデミックワクチンの備蓄等感染症対策の強化 94億円
- COVAXファシリティ(ワクチン共同購入制度)等への拠出 332億円
- 海外依存度の高い抗菌薬原薬等の国内製造体制構築の支援 553億円
- 生活衛生関係営業者の経営改善に向けた支援等 12億円
- 小学校休業等対応助成金・支援金による保護者の休暇取得支援 406億円
- 雇用調整助成金等による雇用維持の取組への支援 1,783億円 等
このうち最も大きい予算が計上されているのは、「新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金(医療分)」で、こちらも従来の支援策を継続する内容です。具体的には次のような施策が予定されています。
病床確保及び宿泊療養施設確保
- 新型コロナ患者を受け入れる病床の確保
- 重点医療機関(新型コロナ患者専用の病院や病棟を設定する医療機関)の病床の確保
- 宿泊療養施設の確保、自宅療養者のフォローアップ
その他の事業
- 受診・相談センターなど地方自治体における新型コロナウイルス感染症に関する相談窓口の設置
- 新型コロナ患者の入院医療機関における医療従事者の宿泊施設確保、消毒等の支援
- 新型コロナ患者の入院医療機関における人工呼吸器、体外式膜型人工肺(ECMO)、個人防護具、簡易陰圧装置、簡易病室等の設備整備
- 帰国者・接触者外来等におけるHEPAフィルター付き空気清浄機、HEPAフィルター付きパーテーション、個人防護具、簡易ベッド、簡易診療室等の設備整備
- 地方衛生研究所、民間検査機関等におけるPCR検査機器等の整備
- 感染症対策に係る専門家の派遣、専門家等の下で現場での活動を行うための情報共有や意見交換等
- 重点医療機関(新型コロナウイルス感染症患者専用の病院や病棟を設定する医療機関)等が行う高度医療向け設備の整備
- 新型コロナ重症患者に対応できる医師、看護師等の入院医療機関への派遣
- DMAT・DPAT等の医療チームの派遣
- 医師等が感染した場合の代替医師等の確保
- 患者搬送コーディネーター配置、広域患者搬送体制、ドクターヘリ等による搬送体制の整備
- 新型コロナ対応に伴う救急医療等地域医療体制の継続支援、休業等となった医療機関等の再開等支援
- 外国人が医療機関を適切に受診できる環境の整備
- 新型コロナ患者受入医療機関等における宗教・文化対応等を含む外国人患者の受入れのための支援
- 新型コロナウイルス感染症重症患者に対応する医療従事者養成研修
- 新型コロナウイルスワクチン関係事業(接種体制支援、時間外・休日のワクチン接種会場への医療従事者派遣)
詳細は、厚生労働省のホームページでご確認ください。
参考:
厚生労働省「令和4年度厚生労働省第二次補正予算案の概要」
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