感染再拡大と夏休み帰省などを踏まえ、高齢者施設の検査を強化
新型コロナウイルス感染症の再拡大が連日報じられていますが、厚生労働省は自治体に対し、高齢者施設等の集中的検査について、事務連絡を発しています。
現在、オミクロン株のBA.5系統への置き換わりが進んでいること、3回目のワクチン接種や感染によって獲得した免疫が徐々に減衰していることに加え、夏休み、特にお盆休みは入所者や従事者にとって外部との接触機会が増えることから、医療提供体制への影響など、状況の悪化が懸念されます。
今回の事務連絡は、すべての都道府県に関し、オミクロン株であっても重症化リスクが高いとされる高齢者等が多い入所系の高齢者施設等(特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、認知症グループホーム、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、障害者支援施設等)について、集中的実施計画に基づく集中検査の実施を要請する内容となっています。
地域の感染状況によっては、介護や障害分野で外部との接触機会が多い通所系や訪問系の事業所、医療機関、保育所等についても、集中検査の対象に積極的に加えることの検討も求めています。
また、対象者については、従事者、新規入所者の他、帰省などにより施設外の親族等との接触があった利用者を加えることも、併せて要請しています。
これらの集中検査は、従来通り、公費負担で実施されます。
検査の種類は、入所者の重症化リスクが高い高齢者施設等の従事者に対する頻回検査や、新規入所者等に対する検査に関しては、基本的に、PCR検査や抗原定量検査を使用することが考えられます。PCR検査や抗原定量検査による頻回な検査の実施が困難な場合は、抗原定性検査キットによる検査の頻度をより高くして(例えば週2~3回以上)実施することも有効です。
事務連絡の全文は、以下にて公開されています。ご確認ください。
厚生労働省 事務連絡(令和4年7月15日発出)
「高齢者施設等の従事者等に対する検査の実施について」
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