オンライン資格確認、来年4月から原則義務化の方針
現在、オンライン資格確認について、来年3月末に概ねすべての医療機関と薬局でシステムが導入されている状況を目指して取組が進められています。
一方で実際の導入状況を見ると、厚生労働省の報告では、5月15日時点でオンライン資格確認に必要となる顔認証付きカードリーダーの申込は約6割(約13万施設)、システム改修が終了し準備が完了している施設が約25%、運用を開始している施設が19%となっており、進捗は決して順調とは言えません。
■オンライン資格確認の導入状況(5月15日時点)
出典:厚生労働省社会保障審議会医療保険部会
資料「オンライン資格確認等システムについて」p.2
そこで厚生労働省は、先日行われた社会保障審議会の医療保険部会にて、導入目標に向けての取組を加速すべく、以下の3つの対策を提示し、同会にて検討されています。
- ①令和5年4月から保険医療機関・薬局におけるシステム導入について原則として義務化する。
- ②医療機関・薬局でのシステム導入が進み、患者によるマイナンバーカードの保険証利用が進むよう、関連する財政措置を見直す(診療報酬上の加算の取扱については、中医協で検討)。
- ③令和6年度中を目途に保険者による保険証発行の選択制の導入を目指す。さらに、上記以外で保険証を利用している機関(訪問看護、柔整あはき等)のオンライン資格確認の導入状況等を踏まえ、保険証の原則廃止(※)を目指す。
(※)加入者から申請があれば保険証は交付される
なお、顔認証付きカードリーダーは受注生産のため、申込から配送まで4ヶ月程度必要と言われています。そのため厚生労働省は、来年4月に導入するには、遅くとも9月頃までに申込を行うよう呼び掛けています。
同会資料は、以下のサイトで閲覧いただけます。
参考:
厚生労働省「第151回社会保障審議会医療保険部会」
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