自動ドアにぶつかる事故が高齢者に多発、注意喚起
消費者庁より6月に公表された『自動ドアによる事故』の報告書を受け、厚生労働省から医療、福祉施設等に対し報告書の周知、注意喚起の呼びかけが行われています。今回はこの報告書について、概要を確認してみます。
この報告書は、80代女性による自動ドアでの事故をきっかけとして、2015年度から2018年度までの4年間の事故情報をもとに、消費者安全調査委員会が調査・分析をしたものです。
この報告書によると、被災者を年代別にみたときに、最も件数が多いのは、「9歳以下」でした。次いで「60歳代」となっています。その次は、「50歳代」や「70歳代」となっていました。
また、被災内容のうち「骨折」件数のほとんどは、「60歳代」以上の世代でした。
事故類型をみると、最も多い件数が「ぶつかる」で、全体の約65%を占めています。この類型は年代が上がるごとに件数も増加し、「60歳代」がピークとなっています。次いで「引き込まれる」「挟まれる」が事故類型でみて多い件数となっており、この3類型で全体の約94%を占めていました。
建物用途別事故件数では、「商業施設」に次いで「医療,福祉施設」となっていたことから、今回の厚生労働省による注意喚起となったものと思われます。
同報告書では、事故の要因と課題を製品とその設計・管理、通行者の行動様態から分析しており、再発防止策については、直ちに実施すべき安全対策と今後実施すべき安全対策に分けて提示しています。貴院(施設)の自動ドアの安全確認、見直しにお役立てください。
報告書の詳細は、以下のURLよりご確認いただけます。
参考:
消費者庁「自動ドアによる事故」
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