一般診療所の施設数は、全体として増加を続けています。では診療科目ごとではどうでしょうか。ここでは厚生労働省の調査結果(※)から、診療科目別の一般診療所施設数の推移をみていきます。
調査結果から、診療科目別の施設数について、過去3回分の調査結果をまとめると下表のとおりです。
2020年時点で最も施設数が多い診療科目は内科で、全国に約6.4万施設あります。次いで小児科が約1.9万施設となっています。その他、消化器内科(胃腸内科)、循環器内科、整形外科、皮膚科、外科、リハビリテーション科が1万施設を超えています。
2017年から2020年の増減率では、一般診療所全体は1.1%の増加でした。診療科目別にみると、救急科が30.4%で最も高く、次いで病理診断科が25.0%の増加でした。いずれも全国で100施設に満たない数ではありますが、2014年以降で増加を続けています。また、増減率が10%以上となったのは、美容外科を除くと、いずれも1,000施設未満の数が少ない診療科目でした。
2017年と2020年に続けて減少した診療科をみると、小児科や外科、消化器内科(胃腸内科)、循環器内科、整形外科、リハビリテーション科といった、施設数が1万を超える診療科目が含まれています。
貴院を取り巻く市場環境を考える際の、資料等になりましたら幸いです。
(※)厚生労働省「令和2(2020)年医療施設(静態・動態)調査(確定数)・病院報告の概況」
全国の医療施設を対象にした調査で、静態調査は3年に1回実施されます。ここで紹介したデータは静態調査の結果によるものです。なお脳神経内科は、2019年までは神経内科として把握していたということです。
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