医療機関にかかる時、情報を入手する人がどの程度いるか、ご存じですか。ここでは、2021年9月に発表された調査結果(※)などから、情報を入手する人の割合やその入手先に関するデータをご紹介します。
上記調査結果によると、ふだん医療機関にかかる時に情報を入手している外来患者は、全体の80.0%でした。前回(2017年)の調査結果では77.7%だったことから、2.3ポイント増加しています。一方、情報を入手していない人は17.2%で、前回と同じ割合になりました。
次に情報を入手している外来患者における、情報の入手先に関する回答をまとめると下表のとおりです。
2020年の結果では、家族・知人・友人の口コミが71.1%で最も高くなりました。次いで、医療機関が発信するインターネットの情報が23.5%でした。そのほか医療機関の相談窓口が15.6%、医療機関・行政機関以外が発信するインターネットの情報(SNS、電子掲示板、ブログの情報を含む)が14.0%となっています。
2017年の回答との増減をみると、医療機関が発信するインターネットの情報と医療機関・行政機関以外が発信するインターネットの情報(SNS、電子掲示板、ブログの情報を含む)が2ポイント以上の増加となりました。
このように外来患者の情報の入手先として、口コミが70%を占めている現状、診療時の患者への応対の良し悪しが自院の評判につながります。そのため、接遇などにも十分気を配ることが欠かせません。
口コミ以外では、医療機関が発信するインターネットの情報を入手する割合が最も高くなっていることから、自院のホームページなどでの情報発信も大切です。ただし、医療機関がホームページなどのウェブサイトで行う広告(いわゆるWEB広告)は規制の対象となっていることから、内容には注意が必要です。
(※)厚生労働省「令和2(2020)年受療行動調査(概数)の概況」
全国の一般病院を利用する患者(外来・入院)を対象に、層化無作為抽出した一般病院を利用する患者に実施した調査です。
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