ここでは、今年4月に厚生労働省から発表された調査結果(※)から、企業規模1~4人の医療機関等(以下、医療,福祉)の給与データをみていきます。
上記調査結果から、企業規模1~4人の医療,福祉における、男性労働者のきまって支給する現金給与額(2020年9月分)をまとめると、表1のとおりです。
年齢計は24.4万円となりました。年齢階級別では40~44歳が33.7万円で最も高く、55~59歳と35~39歳も30万円を超えています。30~60代では20万円以上の金額となっています。
同じく、女性労働者のきまって支給する現金給与額をまとめると、表2のとおりです。
女性の年齢計は15.7万円でした。年齢階級別では、20万円を超える額は見当たらず、25~29歳の19.2万円が最も高い状況です。
回答事業所全体の結果である調査産業計との比較では、医療,福祉の女性労働者の場合、年齢計はもちろん、多くの年齢階級で調査産業計の金額を上回りました。一方、男性は年齢計が1.4万円程度低くなったのをはじめ、調査産業計より低い年齢階級が女性より目立っています。
医療,福祉では、女性労働者の方が全体の結果よりも高い水準にあるようです。
(※)厚生労働省「小規模事業所勤労統計調査」
2020年10月に、常用労働者を5人未満雇用する事業所約2万件を対象に行われた調査(有効回答率は45.6%)です。きまって支給する現金給与額は、労働契約、就業規則等によってあらかじめ定められている支給条件、算定方法に基づき、毎月きまって現金で支給される給与額(超過勤務手当を含む)をいい、所得税、各種社会保険料等を差し引く以前の金額です。
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