4月~6月期の新型コロナウイルス感染症の影響/年齢別
令和2年は新型コロナウイルス感染症に大きく左右された年となりました。特に4月・5月は多くの医療機関が受診者数の激減を経験し、経営維持のためのさまざまな施策も実施されています。
この影響の度合いが数値的に把握できる統計結果と分析が、厚生労働省の社会保障審議会医療保険部会で公表されています。
これは、厚生労働省の月次報告「医療費の動向(メディアス)」より、感染拡大の影響が特に顕著となった令和2年4月~6月の受診動向結果をまとめたものです。
今回は、患者の年齢別の1人当たり日数(受診延日数)の伸びに注目したいと思います。
■ 受診延日数全体の伸び(対前年同月比)
- 4月:▲17.9%
- 5月:▲18.5%
- 6月:▲8.2%
ご覧のとおり、いずれの月も減少しました。特に、移動制限が出された4月と5月が20%弱の減少、と顕著な結果となっています。
患者の年齢別では、以下のとおりです。
■ 患者の年齢別-受診延日数の伸び(対前年同月比)
□75歳以上
- 4月:▲14.5%
- 5月:▲15.5%
- 6月:▲5.8%
□75歳未満
- 4月:▲18.7%
- 5月:▲18.9%
- 6月:▲7.8%
□未就学者
- 4月:▲43.3%
- 5月:▲47.4%
- 6月:▲35.9%
未就学者の減少が顕著なのが一目で分かります。特に、6月は75歳未満、75歳以上ともに減少幅が10%を下回ったにもかかわらず、未就学者は36%程度と高水準を保っています。
詳細のデータは、以下のサイトで公開されています。
厚生労働省「第131回社会保障審議会医療保険部会(ペーパレス) 資料」
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