介護サービス事業所における自然災害BCPの策定状況 

文書作成日:2024/07/31
介護サービス事業所における自然災害BCPの策定状況

2021年度介護報酬改定で、すべての介護サービス事業者を対象に、業務継続に向けた計画等の策定、研修や訓練の実施等が義務づけられました(3年の経過措置期間あり)。ここでは今年5月に厚生労働省が発表した報告書(※1)から、介護サービス事業所での自然災害BCP(業務継続計画)の策定状況をみていきます。

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策定済みは27%

報告書から介護サービス事業所における自然災害BCP(以下、BCP)の策定状況をみると、策定を完了している事業所が27.0%、策定中が55.2%、未策定(未着手)が17.0%でした。

 なお、策定事業所におけるBCPの策定期間は、6ヶ月程度が34.0%、2~3ヶ月程度が26.2%、1ヶ月程度が25.1%という状況です。

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策定時間の確保が最大の課題

BCP策定上の課題(複数回答)では、策定のための時間を確保することが65.3%、自然災害やBCPに関する情報や資料を入手することが56.9%、自然災害やBCPについて理解することが53.8%、未経験の事態を想像しながら策定することが51.2%などとなりました。

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策定の効果は所内での認識の共有

BCP策定事業所におけるBCP策定の効果をまとめると、下表のとおりです。

自然災害時に備えた対応事項を組織内で共有することができたが、73.0%で最も高くなりました。次いで、自然災害発生時の具体的な行動や心構えを事業所内で徹底できたが61.9%となっています。また、必要な物資を備蓄することができた、事業所のハザードマップヘの位置づけが確認できたも50%を超えました。

 自然災害への対応について、事業所内で共通の認識などを持てたことを効果としている事業者が多いようです。

 厚生労働省では、介護サービス事業所のBCP策定を支援する資料等を公開(※2)しています。これから策定する事業所はもちろん、現在策定中の事業所も、こうした情報なども確認しながら、自事業所のBCPを策定されてはいかがでしょうか。

(※1)厚生労働省「介護サービス事業者における業務継続に向けた取組状況の把握およびICTの活用状況に関する調査研究事業(報告書)
2023年7月~8月、同年11月~2024年3月に行われた介護サービス事業所10,000件を対象にした調査です。有効回収数は5,200件で、詳細は次のURLのページから確認いただけます。
(※2)「介護施設・事業所における業務継続計画(BCP)作成支援に関する研修

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