ここでは、今年3月に発表された調査結果(※)から、介護サービスや保健医療サービス関連の仕事をしている人のストレスの有無やその内容をみていきます。
調査結果から、職種別に仕事や職業生活に関するストレスがある割合をまとめると、表1のようになります。
介護サービス及び保健医療サービス職業従事者(以下、介護サービス等職業従事者)のストレスがある割合は69.1%で、調査対象職種の中では、最も高くなりました。
次に、ストレスがある介護サービス等職業従事者の割合を100とした時のストレスの内容をまとめると、表2のとおりです。
仕事の量が53.5%で最も高く、次いで仕事の質が45.8%となりました。仕事の量は、調査結果全体におけるストレスの内容でも最も高い割合となっていますが、その割合は43.2%であり、介護サービス等職業従事者の方が10ポイント程度高い状況です。
ストレスを相談できる人がいる介護サービス等職業従事者のうち、ストレスを実際に相談した割合は、74.5%でした。相談先では上司・同僚の割合が最も高く、家族・友人が続いています。
また相談した結果では、ストレスが解消されたが26.5%、解消されなかったが気が楽になったが70.5%となっており、相談することで、ある程度はストレスが解消されているように思われます。
コロナ禍の時期の結果とはいえ、介護サービス等職業従事者はストレスを感じる人の多い職種だといえます。施設等にとっては、人材の流出防止や採用のためにも、職員が働きやすい環境を作っていくことが重要です。
(※)厚生労働省「令和3年労働安全衛生調査(実態調査)」
全国の常用労働者10人以上を雇用する事業所から抽出した約14,000事業所と、その事業所に雇用されている労働者約18,000人を対象にした、2021年10月末時点の調査結果です。
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