4月を迎え、新入職員を迎える医療機関もあることでしょう。ここでは、2022年2月時点の最新調査結果(※)から、医療機関等(以下、医療,福祉)における新規学卒者(以下、新卒者)の給与に関するデータをみていきます。
調査結果から、医療,福祉の事業所(企業規模10~99人)における新卒者の2020年6月分の所定内給与額を、学歴別にまとめると下表のとおりです。
学歴計は男性が20.1万円、女性が19.4万円となりました。調査結果全体(以下、全体)の所定内給与額と比較すると、男性は3,000円程度高く、女性は1,000円程度低い状況です。
大学卒は、男女ともに20万円を超え、女性の方が男性より高くなりました。全体と比べると、男性で2,000円、女性で5,000円程度低くなっています。
高専・短大卒は男女ともに20万円を下回り、男性が19.0万円、女性が18.9万円でした。全体との比較では、男性で13,000円、女性で2,000円程度低くなりました。
専門学校卒は男性が20.6万円、女性は19.5万円で、全体より男女とも6,000円程度高くなりました。高校卒は男女ともに17万円台となっています。全体と比べると男性が3,000円程度低く、女性は5,000円程度高い状況です。
医療,福祉の所定内給与額を学歴で比較すると、男女ともに大学卒の金額が最も高くなりました。次いで男女とも、専門学校卒が高くなっています。以下、高専・短大卒、高校卒の順になりました。
ここで紹介したデータは6月分で、比較的初任給に近いものとなっています。そのため、貴院での新卒採用時の参考にされてはいかがでしょうか。
(※)厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」
産業別に抽出した約78,000事業所を対象に、2020年6月分の賃金等について同年7月に行われた調査です。有効回答率は70.2%です。所定内給与額とは、労働契約等であらかじめ定められている支給条件、算定方法により6月分として支給された現金給与額(きまって支給する現金給与額)のうち、超過労働給与額を差し引いた額で、所得税等を控除する前の額をいいます。
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